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山口県美祢市美東町から観光・イベント情報と、地域振興に携わる人々の応援を    全国に発信しています
秋吉台のオアシス・長者ヶ森
秋吉台山焼きは盛大に開催されたようで、これで一安心です。
度重なる延期の影響で平日の開催となりましたので、見に行けなった
方も多いのではないでしょうか(私もその一人ですが)。残念です。
時折降る小雨の影響でうまく焼けなったと聞きましたが大丈夫でしょうか。

さて今日は山焼きの実況報告はできませんので、秋吉台のオアシス
『長者ヶ森』を紹介しましょう。
長者ヶ森-1
長者ヶ森は地理的には美東町になります。
当ブログの私的方針としては「美東町内の話題を優先するが、既に多数の
Webサイトで紹介されている有名な観光名所は省く。」という、
マニアックで偏りのあるブログです。
有名な観光名所は省くと言いながら、長者ヶ森を紹介する理由は、意外と
ネット上で『長者ヶ森』に関して詳しく紹介する記述が少ないからです。
(あっても皆、同じ紹介文っていうのもどうかと思いますが・・・)
有名な観光名所を紹介するなら、より広くより深く書きたいモノです。
と言っても、私も情報の寄せ集めですから、大きな声では言えませんが。

長者ヶ森-2
まずは「秋吉台エコツアーマップ」より
■①長者ヶ森  秋吉台の草原で、ひときわ目立つ大きな森がある。
  この森は鳶の巣集落の「杜さま」として守られ、かつては
  一切の木を動かしてはならない神聖な場所だった。
  森は、ヤブツバキやタブノキ、ヤブニッケイなど照葉樹林で構成
  されており、胸高直径5cm以上の樹木が24種類が確認されている。
  森の周囲にはマント群落もよく発達しており、森の生態系がよく維持
  されている。また、草原に点在するブッシュ(小樹林)の植生も、
  ほとんど長者ヶ森と同じである。
                          出典:秋吉台エコツアーマップ

現地に行くと、東側に説明板が立っています。
長者ヶ森-3
■②長者ヶ森
  平家の一武将大田芳盛は壇ノ浦の戦いで源氏に敗れ、
  大山(秋吉台)に移り住み、次第に大山周辺を手中におさめ、
  広大な居館を構え名家として近郷を圧するに至りました。
  しかし、三代目芳高のころ一族間に内紛が生じ一族は四散しました。
  ずっと後世(江戸時代)に、大田氏の子孫が祖先をしのんで、
  かつての居館跡と思われるあたりに木を植えたものが、
  長者ヶ森であると言い伝えられています。
  林中には古井戸の跡があり、付近に女郎ヶ池と名づけられた泉水が
  あります。秋吉台唯一の原生林として存在するこの森は、タブノキ、ヤブ
  ツバキ、カゴノキ、ヤブニッケイ、シロダモなど60余種からなっています。


隣には教育委員会が立てた説明板もあります。
長者ヶ森-4
国指定特別天然記念物 秋吉台
■③長者ヶ森
  その昔、この地に長者が住んでいましたが、いつしか没落し、
  後の時代に長者の子孫が屋敷跡に植樹して森になったと
  言い伝えられています。
  長者は平家の落人ともいわれていますが、附近の青景銀山・
  赤小野銀山、長登銅山の繁栄で栄えた商人と考える説もあります。
                    山口県教育委員会・美東町教育委員会


長者ヶ森の中の様子はこんな感じで、外観の印象とは随分違います。
長者ヶ森-5
②に記載があるような「古井戸の跡」や「女郎ヶ池」は見つけられません
でしたが、森内の南側に祠がありました。
長者ヶ森-6
■④長者ヶ森の祠
  「防長歳時記」によると長者ヶ森には、壇ノ浦の合戦に敗れた平家の
  残党の一人大田芳盛とその子孫たちにまつわる話が記載されている。
  長者ヶ森の林内にある祠は、美東町大田鳶の巣地区の前野某を
  弔ったものと言われている。
  長者ヶ森の長者は、鳶の巣にある前野家という記録が残っているが、
  現在数軒あるうちのどれかははっきりしない。
  長者とは成り金を表す言葉であり、大田から長門仙崎に通じる
  主街道沿いの交易で儲かったと推測できる。
  これは、青景・絵堂・長登銀山の隆盛と大いに関係があったと
  考えられるからである。
       出典:山口県教育研修所 > 秋吉台の自然 > 長者ヶ森の祠


①~④を読んで気付く点は、「長者ヶ森の生い立ち」です。
自然にできた森ではなく、人の手で植えられた説の方が有力のようです。
それが平家の落人の子孫だったり、繁栄で栄えた商人だったりと、
諸説を生んできました。
気になる点は、①や④に書かれている、「鳶の巣」集落の「杜さま」として
守られていたことです。
それに由来してか、長者ヶ森一帯の火入れを担当するのは、美東町の
鳶の巣地区の人々だそうです。(真偽は確認できていません。)
今回はどうだったのでしょうか。
長者ヶ森-7

『長者ヶ森』には、カルストロードの長者ヶ森駐車場(海抜293m)から
行くのが一般的にお手軽です。駐車場に車を停め、カルストロードの下を
潜るのですが、この時右手(東側)に森があります。(公衆便所裏手)
これが『第二長者ヶ森(人工の森)』です。意外と知られていません。
再び「秋吉台エコツアーマップ」から引用させて頂くと・・・
第二長者ヶ森(人工の森)
  長者ヶ森を保護するために、第二長者ヶ森が人工的につくられた。
  長者ヶ森は多くの観光客が訪れるため、土が踏み固められ、
  木の活力がなくなってきたからである。
  そこで、長者ヶ森にある樹種を人工的に植えて長者ヶ森の代用品と
  したが、長者ヶ森には生育していない木も数種植えられている。
  今では木も大きくなり、多くの観光客に利用されている。
  この森の隣にはドリーネを使った遊び場も併設されている。

確かに長年多くの方が狭い森に踏み入れると、自然体系に影響を
与えるのは肯けますね。難しい問題です。
長者ヶ森-8
また、この長者ヶ森一帯は「池ノ原遺跡」にもなっています。
池ノ原遺跡(旧石器~中世)
    所在地:美東町大字大田字池ノ原
    出土遺物:黒曜石円礫片、石鏃、石核、石錘、石槍、黒曜石原石、
            剥片、弥生土器、土師質土器、瓦質土器
    種別:散布地


最後に山焼き後の「長者ヶ森」です。
長者ヶ森-9
  出典:山口県教育研修所 > 秋吉台の自然 > 山焼き後の長者ヶ森
地図リンクはこちらを↓(長者ヶ森)
Mapion
山焼きが無事に終了してホッとしました。
関係者の皆さま、お疲れさまです。ありがとうございました。
山焼き後(2005年撮影)
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テーマ:山口県 - ジャンル:地域情報

コメント
この記事へのコメント
お疲れさまでした。
山焼きが終わってこれでやっと春が来ますね。関係者の皆さん、お疲れさまでした。
GW前半に帰省してワラビを採りにいく予定でいます。近年はGWだとややピーク後になっちゃう感じみたいですが。
2008/03/02(日) 01:01:29 | URL | H2 #c8dTRiQ2[ 編集]
秋吉台のわらび
H2さん、こんにちは。山焼きが無事に終わりましたね。
関係者の皆さんは、ほんとに大変だったと思います。
私たちはただ見ているだけですが、感謝しなくてはいけませんね。
そう言えば秋吉台の「わらび」は、だいたい4月中旬頃でしょうか。
(2007/04/15の記事に書いていました。)
やっと春が来る感じです。
2008/03/02(日) 16:21:10 | URL | mitounavi #6g0AATHs[ 編集]
地元の人と一緒に
mitounaviさん、こんばんは。
山焼きは、小学生の頃、おばあちゃんについて一度行ったんですが、煙かったことだけをよく覚えています。作業もさることながら、今は会社勤めの人も多く、延期が続くと大変ですよね。

ワラビですが、昔は「台山のワラビは田植えが終わった頃(GW明け?)がちょうど時期」と言われていたかと思いますが(といっても田植え時期も品種によって結構違いますが)、近年は4月中下旬頃がいいみたいですね。昨年GW明けに行った際には、東向きや南向きの斜面はかなりシダになってました。
ちなみに、広い秋吉台のどこにでもワラビが生えてくるわけではなく、全く生えてこないところも少なくないようです。胞子が飛んでいけば生えるんでしょうけど。長者が森周辺では見掛けませんでした。
それと、一般には国定公園内での動植物や石などの採取は禁止されていて、地元の人が牧草やワラビなどの採取をすることは特別に認められていることなので、地元じゃない方は地元の友人知人をつくって一緒に行きましょう、といったところですかね。
2008/03/02(日) 19:56:20 | URL | H2 #c8dTRiQ2[ 編集]
やはり野に置け蓮華草
ワラビが珍しくない土地柄に住むと、あえて採りに行ったことはないです。
でも、どこにでもあるわけではないのですね。あまり深く考えたことは
ありませんでした。
地元の人が牧草やワラビなどの採取をすることは特別に認められている
そうなのですか。初めて知りました。例外的に認められているのですね。
ですが、たががワラビといえど、生態系に影響を及ぼす恐れはあります。
「手に取るな やはり野に置け蓮華草」の気持ちが大切だと思います。
と言いながら、わらびは美味しいですけど・・・。
2008/03/02(日) 21:39:46 | URL | mitounavi #6g0AATHs[ 編集]
「自然」
秋吉台の草原自体が自然のものではないので、山焼きをしなければ「自然」に還り、木が生い茂りますよ。もともと山焼きは、地元の人が牧草を採るために、何百年も前にはじまったようです。
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/080229/trd0802291147004-n1.htm

地元の人の採取が例外的に認められているというより、観光客によって荒れることを防ぐために一般には禁止されるようになった、という方が正しいでしょうね。まぁ地元の人がふつうに採るぶんには大丈夫ですよ。周囲が大都会になって人口がめちゃくちゃ増えない限りは。
2008/03/02(日) 22:40:25 | URL | H2 #c8dTRiQ2[ 編集]
観光客のモラル
勝手な採取禁止などは観光客のマナーというかモラルにかかっています。
どこもそうですが、最近は低下しているとか。
私たちも別の観光地へ行く場合には、注意しなければなりませんね。
> 周囲が大都会になって人口がめちゃくちゃ増えない限りは。
あり得ないでしょうが、増えれば別の意味で嬉しいです。
2008/03/03(月) 09:16:54 | URL | mitounavi #6g0AATHs[ 編集]
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このコメントは管理者の承認待ちです
2011/12/15(木) 00:41:01 | | #[ 編集]
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